お気に入りの郷さくら美術館(※1)。
現在開催中の企画展(コレクション展)『日本画「青・蒼・碧」展』を満喫してきましたので、そのご紹介を。

  • 「青」は、その他多くの色名の総称。
    明度が高く彩度の低い淡い色合いの「水色」、「空色」。明度が低く濃い色合いの「紺色」、「藍色」、「群青」。
    代表的な色は、「群青」で、岩絵の具の原料は藍銅鉱(アズライト)
  • 「蒼」は、青草、生気のない青色、不透明なくすんだ青色。
    代表的な色は、「緑青」で、岩絵の具の原料は孔雀石(マラカイト)
  • 「碧」は、青く澄んで見える石、青色の美しい石の意味。「碧」は「みどり」とも読み、「緑色」に近いことを強調する時に使うことが多い色。
    代表的な色は、「碧色」、岩絵の具の原料は碧玉(ブルーサファイア)

同じ「あお」でもまったく異なる「あお」い色。それぞれを色をテーマにまとめられた作品たちは、
いよいよ暑さ本番となった夏の一服の清涼剤となります。

小泉智英 『初夏の朝』
鹿見喜陌 『塔』
中村宗弘 『湖静』
福井爽人 『晨』
濱田昇児 『碧山』
齋藤満秀 『金魚』

館内に設置された、岩絵の具の解説。このような情報発信も美術館の「使命」なのです。

田島周吾 『魚棚駅前商店街』
田島周吾 『魚棚駅前商店街』
田島周吾 『魚棚駅前商店街』
田島周吾 『魚棚駅前商店街』
田島周吾 『魚棚駅前商店街』

うれしいことは、本企画展から、作品撮影自由となったこと。
(ハッシュタグ #青蒼碧展 )
そして、「ドレスコード」割引。青い服装や青いアクセサリーを身につけての来館者は、50円引きでご覧になれます。
お出かけの際には、ちょっと、気にされてみてください。

また、「ポケット学芸員」というアプリで、作品解説をスマホで確認できます。
一旦インストールすれば、様々な美術館・博物館で利用できます。(もちろん無料)

村居正之 『白い教会』
村居正之 『白い教会』

素敵な図録は、現在(2019年7月末)時点では完売のようですが、最近オープンした、美術館WEBショップにて、予約可能のようです。

会期は、2019年6月4日(火)-9月1日(日)までとなります。
さまざまな顔を持つ「あお」の世界を、ぜひ堪能してください。
また、
常設展として開催されている「桜百景Vol.18」においても青い桜をテーマに涼しげな桜が飾られていました。こちらも、ぜひお楽しみください。

平松礼二 『路・滝桜図』

(※1)
現代日本画の専門美術館として、2012年3月に東京中目黒に東京館をオープンし、展覧会ごとにテーマを設定した「コレクション展」という形式で収蔵作品を一般公開しています。
そして、そのコレクションは、昭和生まれの日本画家の作品を中心に収集しています。現代日本画に特化することで、より多くの利用者に現代日本画の魅力に触れる<場>を提供すると同時に、制作現場で活躍中の日本画家の支援に繋がる活動を行い、新たな才能の発掘・育成にも努めていく、ことを理念・活動方針としている美術館です。(公式サイト より)

田島周吾 『蒼い桜』
平松礼二 『路・滝桜図』

(注)
本投稿の作品画像は、ポストカード・図録等を撮影したものです。従って、色、全体の構図などは実物とは異なります。

新着情報のご案内をいたします。よろしければ、こちら よりご登録ください。

関連記事

  1. (妄想)にこたまライジングフォトアートミュージアム

    2019.07.10

    (妄想)にこたまライジングフォトアートミュージアム

    京都造形芸術大学通信教育部芸術教養学科での課題で、「博物館経営論」について考察しました。(課題レ…

    (妄想)にこたまライジングフォトアートミュージアム
  2. 世界の美術品市場の最新動向と投資メリット

    2019.02.4

    世界の美術品市場の最新動向と投資メリット

    2019年1/24~1/26に東京ビッグサイトで開催されていた第二回資産運用EXPO。セミナーの一齣…

    世界の美術品市場の最新動向と投資メリット
  3. 2019年のカレンダーは。

    2018.10.23

    2019年のカレンダーは。

    会社設立後、初めての年末年始のご挨拶。ご挨拶の際にお配りしたい来年2019年のカレンダー、調達完…

    2019年のカレンダーは。
  4. 「Modern Woman」展も見逃せません。

    2019.08.16

    「Modern Woman」展も見逃せません。

    【七人の女性芸術家】マリア・ヴィーク Maria Wiikヘレン・シャル…

    「Modern Woman」展も見逃せません。
  5. 日本美を守り伝える TSUMUGU 紡ぐプロジェクト

    2019.04.1

    日本美を守り伝える TSUMUGU 紡ぐプロジェクト

    日本美を守り伝える TSUMUGU 紡ぐプロジェクト皇室の至宝・国宝プロジェクト 記念フォーラム20…

    日本美を守り伝える TSUMUGU 紡ぐプロジェクト
  6. ロマンティックロシア

    2019.01.18

    ロマンティックロシア

    Bunkamuraザミュージアムで開催中のロシア国立トレチャコフ美術館所蔵品展。まも…

    ロマンティックロシア
  7. 「浮世絵に見る意匠(デザイン)の世界」

    2019.08.26

    「浮世絵に見る意匠(デザイン)の世界」

    会期は終了してしまいましたが、東海道の旧宿場町、由比の本陣にある「静岡市東海道広重美術館」で、浮世絵…

    「浮世絵に見る意匠(デザイン)の世界」
  8. 「黒田記念館」の特別公開を楽しむ。

    2020.02.25

    「黒田記念館」の特別公開を楽しむ。

    小学校か中学校の美術教育の賜物でしょうか、黒田清輝と言えば、「明治維新後に確立されていく日本における…

    「黒田記念館」の特別公開を楽しむ。
  9. プラン・ラウンジ2月 出張報告会&交流会、そしてチャイルドからの手紙

    2019.02.25

    プラン・ラウンジ2月 出張報告会&交流会、そしてチャイルドからの手紙

    プラン・インターナショナル・ジャパン(PIJ)さんの活動報告会が開かれました。現地でどんな活動が…

    プラン・ラウンジ2月 出張報告会&交流会、そしてチャイルドからの手紙

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA


過去記事はこちら

PAGE TOP