プラン・インターナショナル・ジャパン(PIJ)さんの活動報告会が開かれました。
久しぶりに、現地でどんな活動がなされているのかを吸収するために、参加してきました。

プランインターナショナルとは

子どもの権利を推進し、貧困や差別のない社会を実現するために世界70か国(支援国20 活動50国)以上で活動する国際NGO。

過去にいただいたプロジェクトのロードマップ図を再掲します。

これら様々な地域支援活動の中で、ジェンダーギャップが大きな課題であると認識し、
2007年から 「Because I am a Girl」 運動を展開している。

カンボジアの報告 「学校給食プロジェクト」 担当 山形 文 氏(プラン勤続20年)

プロジェクトを紹介する理由は。

  • 最も長期であること  → 資金提供が続き、無事に継続できているという意味
  • 2019年8月に4年ぶりにカンボジアに行って、成果が出ていることを実感・感銘を受けたこと
  • 他の援助機関(WFP)との共同プロジェクトであること

カンボジア

  • アンコールワットなど世界的に著名な観光地を持ち、2017年には216万人の海外観光客という観光立国の道を歩んでいる
  • 人口は1630万人(86%がクメール人)、公用語はクメール語、上座仏教が90%程度を占める
  • しかし、UNDP開発指数は146位(186か国中)(※)
  • 2002年からプランの活動始まる。全国の4州 1975のコミュニティ。スポンサー数 25485(うち1106人が日本から)

プロジェクト概要

プロジェクトゴール : 小学校の修了率の向上 (これを実現するための手段としての学校給食)

なぜ修了率が低いのか?この要因分析から始まった

  • 家の手伝いを強いられる
    ←  教育に理解のない親(特に女の子に対して)
  • 授業が退屈(少数民族の子供には伝わらない)
  • トイレ問題(男女共用) ←  小学校高学年の女の子には深刻
  • 空腹 
    ← 朝食抜きで遠路来ると学校着く頃には学ぶ態勢になってない 
    ← 進級試験に合格できず 
    ← モチベーション下がる

このような状況から、学校給食を提供することで連鎖的にいろいろな課題を解決できると考えた。

  • 2011年10月開始  PIJは2013年から支援。 最初の2年はR&D的な試行期間でオーストラリアが支援していた。
  • 2023年10月完了予定
  • 予算45億円(WFP:34憶、プラン11憶)が最新の予算状況
  • スコープ 当初は4州25郡 現在は1州11郡に集中
    位置的には西側から東側に移動。(貧困が東に残っているということ)
  • WFPの資金は、アメリカの農林水産省に当たるUSDA(US Department of Agriculture)や、ドール財団の支援により成立
  • プランの資金は、日本、ドイツ、オーストラリア、3か国のグローバルプロジェクトの都度寄付から成立

(参考)WFP(国際連合世界食糧計画、United Nations World Food Programme)の取り組み
「「給食」から始まる、次の一歩。」は、こちら

連携のメカニズム

  • WFPは、食材、奨学金、人件費などの提供
  • 教育省(カンボジア政府)は、情報を提供し、現場の指導にあたる
  • プランは、WFPや教育省や現場に対して、技術協力、給食導入、対象世帯特定、学校設備整備、地元人材育成の支援を提供
  • コミュニティは、食材や労働力を提供


これらが、対象校・対象世帯に伝わる

学校給食の導入 その準備には、下記が必要

  • 食材
  • 水(飲料可能な水) → 地下水のくみ上げ(設備の建設)
  • 調理器具・燃料
  • 調理係
  • 衛生的な環境 
    → 屋外排泄の習慣からの脱却 
    → 衛生設備(トイレ)の設置
  • 食材1人分は、WFPで定めている内容を利用。レシピは写真を参照。
  • 食材そのものは、世界中から調達。日本はイワシ缶提供。
  • トイレの設置には、バリアフリーを意識(車椅子対応)がスタンダート(男女別但し一緒の建物)
  • 調理係の採用 
    モチベーションを持ってくれている。が、やめてしまう方もいるので、採用は大切。
  • 食材の管理・保管 

    天候、害虫・盗難からの保護の大切さや運営方法を指導。
    担当者は一人で複数の学校を管理。
    タブレットにアプリをインストールして提供。簡単な操作で実現できること。
  • 学校菜園の運営促進 → 
    補助食材や自立のため。併せて、学校の活動活性化の役割
  • 地域コミュニティの農家からの野菜寄付 
    → 寄付者の高いモチベーションあり

【学校給食の要領】
・11月~7月の毎日午前6:30から
・7:30からの授業開始に間に合わせる。
・WFPからの食材と地域コミュニティからの野菜で作られる。

7:30に授業開始できるような定常運航するのに長いと3年程度かかることもある

【平均的な学校のスタイル】
・低学年は午前中、高学年は、昼食を自宅に戻り、再び登校

給食の提供時間は、各学校との相談で変更するなど適宜調整を実施している。

その他の活動

  • 貧困世帯への食糧支給
    カンボジア版国勢調査で、家庭の貧困度合いが認定されているので、その情報を元にプランが対象を選定
  • 奨学金制度
  • 保護者対象栄養研修、調理実習 → インスタント食からの脱却
  • 教育キャンペーン
  • 月経衛生管理研修
  • 生徒、教師、それぞれ向けのジェンダー研修(子供たちに教育することで、子から親への伝播を狙う

    女性教師による活動報告なども始まってきたが、まだまだジェンダー平等にはほど遠いか

成果は?

  • 就学率は、2016 → 2019で、
    全体87.6% → 96.7%、
    女子91.4% → 96.5%、に。
  • 象徴的には、、、
    校庭で男女が混じってサッカーをして遊ぶシーンや、学校菜園の作業も男女共同で役割分担しながら活動するシーンが。

これから ~ プロジェクトの卒業にむけて ~

  • ジェンダー平等のさらなる促進
  • 学校給食の政府、コミュニティへの委譲に

    主要食材は、国家予算の確保(の目途あり)
    野菜・動物性たんぱく のコミュニティでの自力調達
    調理係・管理係の採用維持(報酬)もコミュニティで遂行

PIJサイトの本イベント開催報告は、こちら、からご覧ください。

『チャイルド』
子どもたち、とりわけ女の子たちがもつ可能性を十分に発揮できる村づくりを目指す「プラン・スポンサーシップ」。
プランとともに活動し、村を代表してその成果を私たちに伝えてくれる子どもたちを「チャイルド」と呼びます。
PIJ公式HP より)

「チャイルド」の属する地域・社会の改善をプロジェクトとして推進していく仕組みとなっており、支援をするスポンサーには、プロジェクトの活動状況の他に、チャイルドとの交流により、より現地の状況変化を知ることができます。
引き続き、地道ですが、応援を続けて行きたいと思います。
ご興味、ご賛同いただける方は、こちらのPIJサイトにて、ぜひ支援のお申し込みをどうぞ。

株式会社プルモデラは、プラン・インターナショナル・ジャパンの活動に賛同しております。
プラン・インターナショナルは、子どもの権利を推進し、貧困や差別のない社会を実現するために
世界70カ国以上で活動する国際NGOです。

新着情報のご案内をいたします。よろしければ、こちら よりご登録ください。

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